Red Hat Enterprise Linux 9 の初期設定

conoha Linux
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前回の記事で ConoHa の VPS に RHEL9 をインストールする手順を説明しましたが、今回はこれに基本的な設定を施していきます。

SELinux の無効化

当初の予定では SELinux を有効にしたまま運用する気だったのだが、いきなり SELinux 絡みでトラブルが発生して時間を費やす羽目になった。やはり無効にして運用する事にします。

まずは現状の SELinux の状態を確認すると、有効(Enforcing)になっている。

SELinux を無効にして、システムを再起動する。

再起動後に無効(Disabled)になっていることを確認。

2.5. SELinux の無効化 Red Hat Enterprise Linux 9 | Red Hat Customer Portal
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管理者の設定

ユーザーを wheel グループに追加

セットアップの際にユーザーを作成したが、そのとき「このユーザーを管理者にする」にチェックを入れておいたので、反映されているか確認する。

wheel グループに追加されていることが確認できた。

後から追加する場合

wheel グループに追加されていない場合は、下記コマンドで追加する。

su コマンドを実行できるユーザーを制限

/etc/pam.d/su の以下の行のコメントアウトを外す。

これで、root になれるユーザーが管理者のみになりました。

時刻合わせの設定

chrony で時刻合わせの設定をしていきます。

chrony の設定ファイルを開き、時刻同期先の NTP サーバーを国内のものに変更します。

時刻が大きくずれていると chrony が起動できないので、先に手動で時刻を合わせます。

chronyd の設定反映と、起動時に自動実行をさせます。

しばらく経ってから同期の確認をしてみます。

記号の意味

頭に「^* 」が付いているサーバーと同期中です。「^+ 」となっていれば同期対象候補で、「^- 」は同期対象から外れているサーバーです。

kdump の無効化

メモリを常時消費するため無効化する。

※ kernel.kptr_restrict の値が 1 であることを確認。

12.6. kdump サービスの有効化および無効化 Red Hat Enterprise Linux 9 | Red Hat Customer Portal
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Syslog 用のローテーション設定

Syslog 用のログローテーション設定ファイルをインストールします。

パッケージを自動更新

CentOS 7 までは yum-cron を使って、パッケージを自動的に最新の状態に保っていました。RHEL 8 以降では dnf-automatic を使って行います。

まずは dnf-automatic のインストール。

dnf-automatic の設定を変更していきます。

更新ファイルのチェックだけではなく、実際にアップデートを実行するようにします。

定期実行を有効にして、毎日更新してもらうようにします。

念のため、何時に実行されるか確認しておきましょう。

毎日 6:00 ~ 7:00 のランダムな時間に実行される様です。問題ないのでこのまま使用します。

更新時にメールを受け取りたい場合

automatic.conf の emit_via を stdio(デフォルト)から command_email に変更すると、更新内容をメールで通知するようになります。

メールサーバーの設定ができたら、必要に応じて変更すると良いでしょう。

FastestMirror の設定

遅いミラーリポジトリに接続するとインストールに時間がかかる場合があるので、FastestMirror を有効化する。

[main] ブロックの最後に fastestmirror=True を追加する。

サードパーティーリポジトリの追加

EPEL リポジトリ

追加パッケージのインストールに必要な、EPEL(Extra Packages for Enterprise Linux)リポジトリを追加する。

Extra Packages for Enterprise Linux (EPEL)
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AlmaLinux 9、Rocky Linux 9、CentOS Stream 9 の場合

CRB(CodeReady Builder)リポジトリを有効にしてから、elep-release をインストールします。

Remi リポジトリ

PHP の最新バージョンなどが揃っている Remi リポジトリを追加します。RHEL9 の標準は PHP8.0 ですが、最新の PHP8.3 や、互換性重視の PHP7.4 を導入したい場合は必要になります。

PHP のバージョンの切り替え

利用可能なバージョンを確認します。

リセットしてから有効なバージョンを切り替えます。

必要なパッケージのインストール

Wget のインストール

ファイルをダウンロードするのに必要な wget をインストールします。

Git のインストール

同じく GitHub からファイルをダウンロードする際に必要な git をインストールします。

bash-completion のインストール

各種コマンドで入力補完できるように bash-completion をインストールします。

RHEL9 は base リポジトリからインストールできました。

一度ログアウトしてから、再度ログインすると Tab 補完が効くようになります。

SL のインストール

焦っているときに落ち着きを取り戻させてくれる SL コマンドをインストールします。

EPEL からインストールされますので、初めての場合は GPG 鍵のインポートを確認されます。

インストールできたら、試しにコマンドを実行してみます。

SL

落ち着いたら、ファイヤーウォールの設定をしていきましょう。

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